未来への責任 常陸太田市議会議員 平山晶邦(ひらやま まさくに)

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総事業費 約15億円「複合型交流拠点施設」(1)

総事業費 約15億円 市が直接経営を計画している
複合型交流拠点施設を皆さんはご存知ですか

河合町の計画予定地 2.4ha

「複合型交流拠点施設」とは、市内全域での交流人口の拡大と地域産業の活性化を柱に、将来にわたって、市民全員の元気作りと地域振興を図るという目的で、河合町の水田2.4ヘクタールを埋め立て造成し、土地代を含めた総事業費約15億円をかけて、農産物の直売所や加工設備、レストランや観光情報館等を併設した施設です。常陸太田市が経営責任を持って事業を展開することになっています。

これほどの巨大プロジェクトが進行していることを、市民の皆さんはご存知ですか。

総事業費15億円投入

同様な施設である、全農茨城が経営する「ポケットファームどきどき つくば牛久店(どきどき2号店)」は、4.7ヘクタールの土地にレストランや直売所、農産物の加工体験教室等を併設しており、土地代を含めた総事業費は8億9千万円です。

ポケットファームどきどき つくば牛久店

生産者と消費者の出会いと交流を目的とし、昨年10月1日にオープンしました。JR牛久駅から3キロ、TXつくば学園駅から9キロ、国道が走っていて、圏央道つくば牛久の高速インターから3キロ、時間で3分の距離にあり、商圏としては60万人を抱える場所です。

その事業費から比べると、水田2.4ヘクタールの土地に総事業費15億円というのは大変大きな金額です。

市民の皆さんは、どのようにお考えになりますか。

1ヘクタールあたりの総事業費比較

利用者70万人、売上6億5千万円 経営計画に無理はないか

今回の事業は、70万人の利用者と年間6億5千万円の売上を見込んで、経営計画を立てています。利用者70万人という数字は、年間350日営業するとして、1日平均2千人の利用者がいなければ達成できない数字です。

利用者数を同様の施設と比較すると、茨城町にある「ポケットファームどきどき1号店」で、平日は約1,000人、土日は約1,500人強、牛久市に作った「どきどき2号店」は、平日は約600人、土日で約1,200人です。平日であっても2千人という利用者が、確保できるのでしょうか。

年間売上6億5千万円という金額は、その70万人の利用者が一人1000円の買い物をしなければ達成できない数字です。スーパー・量販店でみると、この計画の物販のメインとなる青果物は、1人あたり客単価は約300円です。

また、今回の計画では、レストランとフードコートで1億2千万円の売上を予定していますが、評判の良い「どきどき2号店」のレストラン(135席)でも、約6000万円という売上見込みです。

ですから、この計画の年間総売上6億5千万円の金額というのは、大変厳しい数字ではないでしょうか。

市民の皆さんは、どのようにお考えになりますか。

農産物直売所や加工所、レストランを市が直接経営することの責任

この施設の損益分岐点は、6億5千万円で、それ以上の売上を達成しなければ、赤字になってしまいます。市が直接経営の責任を持つということは、赤字になった場合は、市民の皆さんの税金から、この施設の赤字分を補填しなければなりません。

損益分岐点グラフ

今、全国の公的施設の問題が噴出しています。そして全国の市町村で、市民や県民の税金で穴埋めをし、その整理を進めています。そういう現況の中、新たな公的セクターを設立し、常陸太田市が直接経営するメリットはなんなのか。市民の皆さんは、どのようにお考えになりますか。

付記

今回、ここで掲載している数字や内容は2月1日現在で説明を受けている、H22年6月に作成された「常陸太田市農村地区活性化計画」、8月20日に示された「常陸太田市複合型交流拠点施設整備概要(案)」、9月7日に示された「収支計画概要(案)」と9月、12月定例議会での一般質問に対する執行部の答弁を基に作成いたしました。

総事業費 約15億円「複合型交流拠点施設」(2)

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